投資手法(2023/8更新版)

私は2022年2月から個別株の投資を始め、自分なりの評価指標を用いて今後株価が伸びる可能性が高い企業なのかを評価して銘柄選定を行ってきました。実際に買った銘柄の株価動きを見て、売買を繰り返していくうちに自分の買いたいと感覚的に感じている株と今の指標による評価値に少し乖離があるように感じてきたため、少し見直しをすることにしました。

このページで完結した内容とするため、更新無しの箇所も含めて

※このブログは投資を勧めるものではありません。投資判断はあくまで自己責任でお願いします。

投資手法:経営評価を重視したファンダメンタル分析 ※更新有り

私は株の購入判断に用いる評価値を以下の式で算出します。

  • 株評価値 = 経営評価値 × 株価評価値

この”経営評価値“と、”株価評価値“が共に高い株の評価値が高くなります。逆に言うと片方でも低ければ候補にほぼ上がることがありません。基本的にこの評価値が高いものを優先に購入を検討します。

この手法は簡単に言うと

  1. ビジネス、経営が優秀であり中長期で成長が見込める
  2. 現株価が将来の見込みに対して割安である

の両者を満たす株を選定して購入することになります。

経営評価値は1〜5の範囲で評価した値を3乗した値を用います(つまり評価値は1〜125の範囲になります)。

株価評価値は3年後の想定株価/現株価 により算出します。例えば現株価が1000円で3年後の株価予想が3000円なら評価値は3になります。概ね株価評価は0.1~10の範囲に入ります。

このように算出した銘柄の評価値が200以上を目安に購入を検討します。この200以上は例えば経営評価が4以上(評価値は64)で、3年後の想定株価が3倍で、192となります。

経営評価を重視する理由(筆者の経験)※更新なし

私の勤めている企業の株価は2000年頃からずっと下落が続いていて2010年ごろには大きな赤字を出すなど周囲からは会社の存続を危ぶまれるような状況に陥っていました。ところが一転、2012年〜2022年の10年間でなんと株価が10倍になるという出来事がありました。その10年で何があったかというと、唯一明確に変わったのが社長でした。

社長が交代してから会社が少しずつ変わってきました。実際に会社の中にいて変わったと実感したのは

  1. 会社のミッション、ビジョンが設定された
  2. 社長から社員へメッセージが増えた。社長の人柄や、会社の方向性について触れる機会が増えた。
  3. 中長期的な経営方針が策定され、社員にも共有されるようになった。
  4. 今後成長が見込めない分野は売却し、今後成長が見込める分野に集中投資。新規事業等にチャレンジする機会が増えた。
  5. 経営におけるROEやEBITDA等のKPIが設定された

等です。それまでは普段仕事をしていて社長がどんな人かを知る機会はなかったのですが、社長が交代してからは会社の目指すところが明確になり、メッセージとして社員一人一人が受け取り、中長期での戦略をたて、成長分野に投資をし、社員がチャレンジする機会を増やし、目標とする指標を明確にして経営を進めた結果、10年で株価10倍になり驚くほど会社の利益が増えていきました。

このように会社の経営手腕が企業の成長(結果として株価上昇)に非常に大きな影響を与えるということを、実際にその企業の中にいて感じた経験がこの投資手法の基盤になっています。

経営の評価方法 ※更新有り

私は経営について以下の項目について評価し、数値化しています

  1. 経営者のリーダーシップ力
  2. 他社が真似できない強みを持っているか(競争優位性)
  3. 提供しているサービス、商品は魅力的か
  4. 目標を数値で明確にし、達成できているか
  5. 財務は健全か

①の評価では以下のような観点をみます

  • 企業のミッション、ビジョンを設定しているか?その内容は共感でき、かつ新しい価値を創造し得るものか?
  • 社長は直接言葉でメッセージを発信しているか?人柄は魅力的か?言葉は熱意、自信に満ちているか?

社員全員の目指す方向性が揃い、価値のあるものに繋がるか。また社長が魅力的であることで良い人材が集まり、また社員のモチベーションにもつながっていくためこの観点で評価をしています。ここは個人の感覚的なところが大きいです。社長のプレゼンを見ていてここで一緒に仕事をしてみたいと思うか、非常に優秀なリーダーだと感じるかどうかという印象による比重が大きいです。

②は会社の独自性についてです、企業の強みがなくすぐに真似できるようなものであれば新しい企業に追い抜かれてしまい、中長期での成長は見込めないでしょう。

③は実際に商品を見てみる、具体的に調べてみることで自分が欲しくなるようなものであるか。を重視しています。今好調でも自分では買わないようなサービス、商品であれば今後よりその商品が売れて成長していくとは思えないからです。

④は目標を数値で明確にし、その目標を達成できているかです。目標は高くても実際は全然達成できないなどであれば今後の会社の成長に期待して投資をしても、結果は出ず株価は逆に下落するなどと言う結果になりがちです。特に中期目標で売上げや利益について数値で明確化してそれをちゃんと達成できるような企業は少ないと感じました。それだけ難易度が高いと言うことでもあります。経営評価として重要な点で今回の指標修正の大きな点です。

⑤財務が健全でない場合、株式発行による追加調達を実施して株価が希薄化するケースがあります。実際私が持っている銘柄でも財務状況が厳しく追加調達で株数が大幅に増えて希薄化が生じ、株価が大幅に下がってしまうことがありました。今後の成長が期待できても、赤字経営が続いていたり、自己資本比率が低いケースは要注意であり評価値を下げておくべきと反省したため、今回指標に取り入れることにしました。

株価の評価方法 ※更新無し

株価評価値は “3年後の想定株価/現株価” により算出すると書きましたが、3年後の想定株価をどう見積もるのかが難しいところです。私は以下の式で見積もりを行なっています。

  • (会社の今期の想定純利益 × 3年後の利益成長率) / (発行株式数 × 金利) 

基本的には株価は企業がどれだけの利益を出せるか、によって変動しますので、上記の式の分子は3年後の利益がいくらになるかを各企業の過去の売り上げ、利益の推移と成長戦略で打ち出している将来の成長見込みを踏まえて設定します。また株価は発行している株式数によって価値が分割され、また金利による影響を受けますので分母で考慮しています。金利については、今の市場の金利想定がどの程度になっているかを、実売り上げなど安定していて株価の変動が少ない大企業で実際に計算してみて数値を合わせこむようにしています。

その他重視項目(購入検討に入れる大前提)※更新有り

自分の算出している評価値が高いことはもちろん重要ですが、その他にも購入する株(企業)の大前提として以下を確認しています

  • 今後拡大する市場であること

今後拡大する市場であること

力のある企業でも今後衰退していく市場では今後大きな成長は見込めません。今後EVの自動車に市場が移行していくのに、ガソリン自動車に力を入れていても将来的な売り上げ、利益の上昇は見込めませんよね。逆に言えば、今後大きく成長する市場であれば市場の成長分も取り込んで大きな成長が見込めると考えられます。中期計画や決算説明資料などを元に今後拡大する市場なのか、または成長市場でなくても今後拡大する余地がどの程度残っているのかを確認するようにしています。

ポートフォリオの組み方 ※更新あり

私は家庭の資産を運用するので、極力リスクを低く抑えつつ、かつ大きなリターンも狙えるように考慮して個別株に投資する額を約50%ずつに分け

  • 中長期(3年〜5年程度)目線で長期的に伸びが期待できる会社に広く分散投資
  • 短中期(1,2年程度)目線で大きな伸びが期待できると思う会社数社に集中投資

と投資することにしています。

また最近は順調に利益が出てきたこともあり、リスク許容度が高くなってきたため信用口座を開設し、買い時だけど今すぐには回す資金がないと言う際に一旦信用取引で買いを入れて、他の銘柄が売り時になって資金が準備できたら買い戻す方針を取り入れることにしました。より効率的に資産運用していけるようにしていきたいと思います。(信用取引は基本リスクが高いので他の方には一切お勧めはしません)

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